人間の建設

本書は、世界的天才数学者である岡潔と、文学界の巨匠・小林秀雄による史上最強の雑談を収録しています。そこでは、学問、芸術、酒、現代数学、アインシュタイン、俳句、素読、本居宣長、ドストエフスキー、ゴッホ、非ユークリッド幾何学、三角関数、プラトン、理性など、多岐にわたるトピックが繰り広げられます。この本の魅力は、それらのトピックを世界的天才数学者と文学界の巨匠が織り交ぜた、まさに「知的な雑談」と言える点にあります。その中で語られる言葉は、単なる雑談としての軽さを持ち合わせながらも、示唆に富み、普遍性を持っています。本書の目次を見れば、その内容の深さが伺えます。学問や芸術を楽しむ心、無明ということ、国を象徴する酒、数学も個性を失う、科学的知性の限界、人間と人生への無知、破壊だけの自然科学、アインシュタインという人間、美的感動について、人間の生きかた、無明の達人、一という観念、数学と詩の相似、近代数学と情緒、記憶がよみがえる、批評の極意、素読教育の必要といった、知的好奇心をくすぐるトピックが満載です。本書は、小林秀雄と岡潔の深い洞察力と知識の共有が、読者にとっても刺激となるでしょう。日本史上最も知的な雑談と言われる本書は、知識欲を掻き立て、知的好奇心を満たすことでしょう。